AED CU-SP1に付属しているSDカードは何を記録するものかご存知ですか?
CU-SP1には心電図・使用情報の救命データを内部メモリに自動的に記録する機能があります。
機器に記録されたすべての傷病者の救命データはSDカードに転送できます。
AED救命データ取り出し有償化について
AEDが使用された患者様の搬送先の医療機関や消防など公的機関から、
AED内に記録された患者様の救命データの提供依頼を受けることがあります。
これまではAED製造販売会社によって、
救命データの抽出および提供は無償で行われていました。
しかし、このAED製造販売会社による救命データの無償提供が、
医療機器業公正競争規約の「便益労務」にあたると医療機器業公正取引協議会によって判断されたため、
2016年4月頃から、救命データ提供の有償化が進められています。
(※メディカルコントロール協議会への救命データ提供は除く)
便益労務とは
便益労務とは何なのでしょうか?
便益労務とは、
「医療用医薬品の選択又は購入を誘引する手段若しくは条件として又はその見返りとして提供する行為」の事です。
例えば、医薬品のの棚入れや棚卸の手伝いをさせたり、
現金を立替えての買い物や支払い又は振込等をさせるといった行為がそれに当たるそうです。
上記の医療機器業公正取引協議会の判断を受け、AED製造販売会社は、
医療機関や消防など公的機関に向け、救命データ提供有償化の周知を始めました。
救命データ取り出し有償化をめぐる議論
AED製造販売会社による救命データ提供の有償化が決定し、
AED使用患者の事後検証を行っているメディカルコントロール協議会では、
予算不足から救命データ取得の為の費用が払えず、
患者のデータ検証が一時停滞するという事態が発生してしまいました。
この事態を受け、厚生労働省が、
メディカルコントロール協議会へのデータ提供は「無償」が望ましいとの見解をまとめました。
そのため、現在ではメディカルコントロール協議会へのデータ提供のみ、無償で行われています。
医療機関や消防など公的機関への救命データ提供は、依然として有償で行われていますが、
救命救急センターの医師や救急医療関係者は、
搬送先の医療機関や患者に金銭的な負担が及ぶ可能性があることに加え、
医師による事後検証を前提に、市民によるAEDの救護活動ができる体制が整えられていることを指摘しています。
AEDの救命データを提供する事が果たして便益労務にあたるのでしょうか?難しい問題ですね。
現状では有償でのご提供となりますが、
AED CU-SP1をご使用された際の救命データを取り出す必要が発生した場合には、
〈AEDキューブ〉にお気軽にご相談ください。
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