子どもの心肺停止は、不慮の事故とされる窒息・交通事故・溺水が主な原因です。
中でも窒息が最も多く、3分の2以上を占めています。
今回は、子どもへの最適な心肺蘇生の方法をご紹介します。
大人と乳児の心肺蘇生の違い
大人も子どもも、心肺蘇生の基本的な手順は同じです。
ただし、体の大きさが異なるので、いくつか蘇生方法に違いがあります。
下記の表は、大人と子供の蘇生方法の違いを示したものです。
【 心肺蘇生法の違い 】 | 成人 | 小児 | 乳児 | |
---|---|---|---|---|
胸骨圧迫 | 方法 | 腕2本 | 腕2本または片腕 | 手指2本 |
深さ | 約5cm | 胸の厚さの約1/3 | ||
AED | – | 小児モードまたは小児パッド |
胸骨圧迫は、体格に応じて両腕もしくは片腕で行います。
AEDを使用する際は、小児パッドを使用する小児モードを用いてください。
また、子どもの心肺停止には人工呼吸もあわせた心肺蘇生が望ましいとされています。
なお、弊社取り扱いの『CU-SP1』は、
大人と子どもの、どちらへも使用できる「両用電極パッド」を用います。
除細動のエネルギーは「小児モード」への切り替えスイッチで対応可能です。
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子どもの心肺蘇生のポイント
子どもの心肺蘇生のポイントは「速く・強く・絶え間なく」です。
体が小さい分、大人の力で胸骨を押すことに不安を感じるかもしれませんが、恐れず圧迫してください。
また、「子どもの様子がおかしい」など、ちょっとした変化やサインを見逃さないことも大切です。
少しでも反応がおかしいと感じた場合には、迷わず、すぐに119番通報とAEDの用意を行なってください。
不慮の事故は予防できます!
冒頭にある交通事故や溺水などの不慮の事故の多くは、予防することができます。
窒息の原因となるようなもの(大きさの目安としてトイレットペーパーの芯を通る物は窒息の原因となります)は、
子どものそばに置かないことや、車内へのチャイルドシート設置、自転車でのヘルメット着用など、
日頃から事故を予防する意識を持つことが大切です。
それでも、不慮の事故はいつどこで起こるかわかりません。
もし目の前で心肺蘇生が必要な場面に遭遇した場合は、勇気をもって行動しましょう!